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南海沿線にある漁港および周辺地域の魅力を伝えるウェブマガジン

大阪産「泉だこ」の
美味しい食べ方、教えます!

2016.01.13

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【下処理編】

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活きの良いタコの見分け方と下処理のハウツー

百貨店に勤務していた時代は、定期的に市場に出向き、魚の買い付けなども行っていた片桐さんに、まずは活きの良いタコの見分け方を聞いてみた。

“ぱっとタコを見たときに腕の太いものを選ぶようにしましょう。その方が断然、食べ応えがあります。また、触ってみて吸盤が吸い付いてくるくらいの活きの良いタコを選ぶことも大事です。”

茹でる前の生のタコは薄い墨色をしている。片桐さんに促されてタコの皮をつついてみると、墨色をしていた皮が一瞬だが、かすかに赤黒い色に変わった。魚屋でタコを買ってすでに数時間が経過しているというのに、細胞はまだまだ反応している。それほどまでにタコは生命力が強い生物なのだそうだ。

さて、次にタコの下処理を教えてもらった。まず全体的に軽く水でゆすぎ、砂などの汚れを落とす。そして頭の中に手を入れ、袋状の頭をひっくり返して内蔵を取る。この内蔵には黒い墨が入った墨袋や、卵巣(メスの場合)や内臓などが含まれている。

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全体の汚れを落としたらタコ全体に付着しているぬめりをとっていく。このぬめりが残ったままだと、料理したときに生臭くなるので要注意。手順はいたって簡単だ。タコが入る程度のボールに入れ、調理用の粗塩をふって、タコを掴み、もみ洗いをするようにぬめりを取る。使う塩の量はタコの大きさにもよるが、大人の手で大きく一掴み程度。しばらくタコを揉み続けると泡が出てくるが、それはぬめりが取れてきた証拠なのだという。片桐さんは、タコの足一本一本をしっかりとしごくようにして、手際よくぬめりを取っていく。

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この日用意したタコは1.4kgと、かなり大物。片桐さんは塩をふっては揉み、水でゆすぐ作業を何度か繰り返した。ぬめりが取れたかどうかは、手の感触で判断するそうだ。ためしに筆者が触ってみると、たしかに最初のネバネバしたぬめりはなく、タコの皮膚がしっとりしていた。

次にタコの口を取る。タコの口は、8本の足が集まっているちょうど真ん中にあり、別名「タコトンビ」といわれる。かなり歯ごたえがあるが、燻製などにして食べられる珍味でもある。取るのは一見して難しそうだが、片桐さんは迷いなく頭の裏側から口の部分を引っ張った。すると予想に反して口の部分だけが見事にすっぽりと外れてしまった。

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タコの口が取れたら、頭と胴体を包丁で切り離し、8本ある足を1本1本切り離していく。頭と足を切り離したら、沸騰したお湯に入れてさっとボイルする。ちなみに、大きな鍋があれば頭と胴体を切り分ける前に、丸ごと茹でてもよい。いずれにしても、タコの足は太い方から少しずつ、ゆっくりお湯に入れて均等に熱を伝わらせるのがポイントだ。お湯に浸かるのは30秒から1分程度。特に今回は足だけを茹でたので、茹で時間は短めの30秒。

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“丸ごと1匹茹でる場合は、足から鍋に入れると足がくるっと丸くなって茹で上がりの姿が美しいんです。あと、色をもっと鮮やかに見せたい場合は、茹でる際に番茶を使ってみてください。赤色に深みが増しますよ。茹で過ぎると固くなるので、さっと熱を通して、残っていたぬめりを完全に取るようにします。”

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